ピンホールの検査

スリット加工は機械で行うので、機械自体に不具合が生じない限り、それほど不良が多く出るということはありません。しかし、ほんの僅かにセットしたときにずれが生じることや、小さな不純物が混入したことで、不良になってしまうこともあるのです。場合によってはスリット加工をしたときに、ピンホールができてしまうこともあります。

ピンホールというのは、小さな穴が開いてしまうということなのですが、このようなピンホールの検査ができるような機械も存在しているのです。ピンホールの検査は電気方式と呼ばれていて、目では見えないような小さなピンホールまで感知することができます。

毎日のようにスリット加工をしていると、どうしてもピンホールができてしまうこともあるので、このような検査は欠かせません。中には密封性が大切になる商品なのに、ピンホールがあっては使い物になりませんので、きちんと検査をしてから納品するのが普通です。このような検査も、スリット加工を行う上ではとても大切なのです。

クリーニングスリット加工

スリット加工を行う製品の多くは、ほんの僅かな汚れや不純物の付着であっても不良になってしまうことがあります。しかし、加工材料を運んでくる間や、スリット加工の機械にセットするときに、どうしても小さなホコリやチリと言った不純物が付着することもあるでしょう。

場合によっては油汚れが随所に見られることもあるのですが、そんなときには普通にスリット加工を行うのではなく、クリーニングローラーを設置したクリーニングスリット加工を行うことで、しっかりと汚れを取ることができるのです。クリーニングスリット加工の修理は大きく分けると4種類存在しています。

1つ目はナノワイパーで油分などをふき取るリキッドワイピング、2つ目は静電気によって付着したホコリなどを取るタッキングロールクリーニング、3つ目は金属箔の油分の除去に適しているプラズマクリーニング、最後の4つ目はイオンと洗浄エアーを吹きつけることで、材料に触れることなくクリーニングができる非接触表面洗浄です。

極細のスリット加工

スリット加工を行う場合、横幅はある程度広いこともあるのですが、中には極細の加工をしなければいけない場合もあります。スリット加工の機械はどんどん進化しているので、極細の加工も現在では不可能ではありません。このような極細の幅で加工することを、マイクロスリット加工と呼ぶこともあります。

あまりにも幅が広い状態でスリット加工を行うのも難しいのですが、極細のスリット加工も難しいので、かなり高度な技術が必要になります。少しでも寸法がずれてしまえば、その場所で切断されてしまう可能性もあるからです。中には糸のような細い幅での加工を行ってほしいという注文がくることもあります。

金属箔で極細のスリット加工を行うことはあまりありませんので、大半はフィルム材でスリット加工を行うことになります。もちろんゴミなどの不純物が付着していると、すぐにその場所から切れてしまうので、不純物が入らないようにクリーンルームで作業を行うケースが多いと言えるでしょう。

横に切る断裁加工

スリット加工というのは縦方向にフィルム材や金属箔をカットする加工方法です。では、縦方向のカットはできても、横方向のカットはできないのかというと、横方向にカットする加工方法を断裁加工と言います。断裁加工は上から横方向にカットするための刃が下りてくるので、シャーリングによく似ていると言えるでしょう。

この断裁を連続トムソン加工と呼ぶこともあり、機械もどんどん進化しています。断裁加工を行う場合には、まず加工を行う材料をセットします。セットした材料を機械の中に引き込んで断裁するのですが、このときに断裁した材料を自動で移動することができるのです。

よって断裁した材料が散らばってしまうこともなく加工できるので、とても効率的だと言えるでしょう。もちろんスリット加工をする前に、ある程度の大きさにカットしてから使用することもありますし、幅が広いスリット加工を行う場合には、スリット加工をしてから断裁加工をする場合もあります。加工の手順は会社によって変わります。

検査に使用されることが多い巻き替え加工

スリット加工を行っている業者であれば、巻き取りを専門に行う巻き替え加工が行える機械を導入していることが多いでしょう。巻き替え加工というのは、スリット加工を行う機械ではなく、フィルム材などを巻き取る専門の機械です。では、巻き取り加工の機械というのはどのように使われるのでしょうか。

主に検査をするときや巻き芯の変更、不良部分の除去などに使用されています。スリット加工を行ったフィルム材などは、普通の方法では検査をすることができません。そこで巻き替え加工の機械を利用して、不良部分がないのか確認するのです。もし不良が発見された場合には、その部分を除去してしまえば問題ありません。

中には表と裏を変えて巻き取ってほしいという依頼が来ることもありますが、このように表と裏を巻き替える作業にも使用されています。ただ材料を巻き取るだけの機械でも、これだけ使用用途がありますし、スリット加工を行う業者にとっては、なくてはならない機械だと言えるでしょう。

スリット加工で重要な3つの作業

スリット加工は手作業ではできませんので、専用の機械を用いて行います。スリット加工を行う専用の機械は、3つの作業を行うようにできているのです。その3つというのは、スリット加工を行う材料をセットしてから引き出す箇所、指定のサイズにカットする箇所、カットした材料を巻き取る箇所になります。

まず作業を開始する前に、スリット加工を行う材料をセットしないと始まりません。フィルム材や金属箔をセットして、どのような寸法で加工をするのか機械に打ち込んでスタートになります。それから材料が機械に吸い込まれ、指定したサイズにカットしますが、通常は縦方向のみのカットになります。

カットした材料がそのまま出てきたら、当然ぐちゃぐちゃになるので、再びロールに巻き取るという作業が必要になります。これで一般的なスリット加工は終了なのですが、他にも機械によって色々な加工ができるので、とても奥が深い仕事だと言えるでしょう。スリット加工を行う機械もどんどん進化しています。

スリット加工の多くはフィルム材

スリット加工を行う場合には、極薄の材料を使用するのですが、極薄の材料にもいろいろと種類があります。一般的なのはフィルム材か金属箔でしょうが、実際にはフィルム加工を行う場合が多いでしょう。もちろんフィルム材にもいろいろと種類があります。

フィルムというのはプラスチックで作られているので、プラスチックフィルムというのが正しいでしょう。主な種類はポリエチレンやポリプロピレン、ポリカーボネートやポリイミドなどがよく知られています。他にもアラミドフィルムやフッ素樹脂、アクリルフィルムやナフタレートフィルムなどがあり、様々な場面で活躍しているのです。

このようなフィルム材を加工することが多いスリット加工ですが、フィルム材をスリット加工する場合には、不純物の付着やシワなどに注意する必要があります。ほんの僅かな不純物が付いただけで不要になる製品もありますし、少し触れただけでもしわになる可能性があるので、取り扱いには十分注意しないといけません。

湿布にも使用されているスリット加工・フィルム加工

スリット加工された製品はいろいろな場面で使用されているのですが、肩こりや腰痛、筋肉痛になったときに使用する湿布も、実はスリット加工を行ったフィルムを使用しているのです。よく湿布を使用しているという人は、どこの部分に使っているのかすぐ分かると思います。

湿布というのは痛い場所に貼り付けて使用するので、肌に付着するように製造されています。しかし、保管しているときに貼り付いてしまうと商品になりませんので、普段は貼り付かないようにフィルムで保護されているのです。この湿布が周りに貼り付かないよう保護している部分に使用するフィルムもスリット加工を行った製品なのです。

シップに使用されるフィルムはザラザラになっていることはわかるでしょう。このザラザラにする加工も行われています。最初にスリット加工をして一定のサイズに切断し、さらに追加の加工を施しているのです。普段は剥がして捨ててしまうだけのフィルムですが、実は製造するのにかなりの手間がかけられているのです。

プラズマ処理

スリット加工を行った後は、表面が少し汚れてしまう場合もあります。このような状態でも納品できる品物はあるのですが、多くの場合には品質を保持するために、ほんの僅かな汚れもダメだという場合があります。このようなときにはスリット加工を行った後に、洗浄をしてから納品しなければいけなくなります。

他にも表面にほんの僅かな突起を付けて、密着度を高めてほしいという依頼を受けることがあります。しかし、突起が大きすぎると逆に密着度が少なくなるので、ほんの僅かな突起でなければいけないこともあるのです。このような加工も現在では可能になっていて、プラズマ処理を行うことで、表面の洗浄やナノレベルでの突起を付けることが可能になります。

スリット加工後にプラズマ処理が行えるようになってからは、かなり品質が上がりましたし、多様化もしてきました。しかもいろいろな素材にプラズマ処理を施すことができるので、スリット加工を行っている会社では、どんどんプラズマ処理を行う機械が導入されています。

ローレット加工

スリット加工をする材料がたくさんあるように、加工方法もたくさん存在しています。フィルム材や金属箔を一定の長さと幅にカットする方法をスリット加工と言いますが、スリット加工した材料に対して、さらに加工を施して出荷するような加工方法もたくさんあります。

その中の1つがローレット加工なのですが、ローレット加工とは表面に凹凸を付けることです。凹凸にも複数の種類が存在していますが、基本的には斜めに凹凸を入れる場合、綾目に入れる場合、平目に入れる場合の3種類が一般的でしょう。フィルム材には使用できない加工なので、金属箔やポリエステル、アクリルなど特定の素材に限って使用します。

一般的にはローレット加工と呼びますが、ナーリング加工と呼ぶこともあります。スリット加工を行うような薄い素材だけではなく、一般的な金属加工を行う業者でもよく用いられ、主に滑り止めの役割を果たすために加工をします。かなり難しい加工方法なので、技術がある程度ないとできません。